〜世にも奇妙な女たちシリーズ第2回〜
笑顔で毒を吐く女
田舎で生まれ育ったせいなのか
それとも
人馴れしていなかったせいなのか
その女性は私にとって
生まれて初めて出会う人種だった
30代後半
ショートカットのよく似合う、女優さんのような女性(ひと)
当時の私にとっては、直属の上司にあたる
着ている洋服も、見たことのない派手な柄で
今にして思うと、あれは高級ブランドの物なのかもしれない
ギラギラとした灼熱の太陽
そんなイメージの女性(ひと)
ある時
『食器棚が欲しいんだ〜♪』と、同僚に話していた私
一人暮らしを始める時に親が用意してくれた物は小ぶりで
そろそろ食器が入りきれなくなっていた
『あげるわよ♪』
普段はそんなに話さないその女性が
ニコニコと満面の笑みを浮かべながら、話してかけてきた
『…???』
『新しいのを買う予定なの♪
あげるから、今度家に見にいらっしゃい♪』
なんでだろうと思いながらも、周りにいた同僚達の
『よかったね!』
『○○さん、優しい!』
という言葉に押されて何も言えず
『はい、ありがとうございます…』
そう答えるしかなかった
数日後、南青山にあるのその女性の部屋で
私にあげると言った食器棚と無言の対面を果たしたが
言葉が出ない…
大きくて豪華で
例えていうなら、ちょっと前
親子喧嘩で世間を賑わせた大塚家具のショールームにしか売っていないであろうと思われる食器棚
『ガラガラじゃ寂しいでしょうから、中に入れる食器もあげるわね♪』
笑顔で微笑む彼女が指差したのは
大量の紙袋に雑然と入れられた、大量の食器達
セット物らしく全部同じ柄
お皿だけでも大中小と、何枚あるのだろう?!
『キレイですね…』
他に言葉も見つからなくて、とりあえず感想を言うしかない私
『あなたの部屋にはちょっと大きいかもしれないけど、断れないわよねぇ
押し付けられて可哀想に♪w』
ニコニコと笑いながら話す彼女は、白雪姫に毒リンゴを渡した魔女そのものだった
後日、欲しい食器棚は簡単に買えたであろう運送費を払い
その食器棚は3畳しかない、我が家のキッチンに届けられ
さらにリサイクルショップへと移動したのである
『毒を吐く』という言葉の正しい使い方を教えてくれた女性。
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